だらだら日記
基本的に結構カオスなつれづれ日記。同人耐性のない方はご遠慮ください。
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暴走。
前の記事で呟いたティエリアの髪ネタが頭の中を回って落ち着かないのでちょっと書きに来ました。
とりあえず、刹那とティエリアver.
髪~刹那の場合。~
それはどんな偶然だったのか。
「つっ!?」
その日。風の強い公園の一角で、二人は次の任務の確認をしていた。
互いに苦手な相手同士。
密談を小声で済ますために距離こそは近くにあったが、親しい空気などそこには欠片もない。
言葉数は少なく、話は短時間で済んだ。
始終読書の態勢を崩さずにいたティエリアに今更何を思うでもなく、刹那はその場から離れようとした。
しかし、その時何か引っかかるものを感じた。
そしてティエリアの痛みを訴える声。
見れば、刹那のジャケットのボタンに、ティエリアの髪が数本、絡まっていた。
「あ……、すまない。すぐにほどく」
「いい。手を出すな。余計、こんがらがりそうだからな」
「何だと?」
「動くな。痛い」
自分の胸元で細い指が器用に動くのを刹那はじっと見つめた。
冷たい、指。
いずれこの指に己の心臓も抉り出されそうな、そんな未来図を思い浮かべて刹那は鼻で笑った。馬鹿馬鹿しい。
いくらかの試行の末に、指はすっと離れていった。
「……取れたか?」
「ああ」
するり。
ボタンにその跡を残すことなくティエリアの髪は彼の元に戻った。
その時、風が吹いた。
ティエリアは鬱陶しそうに巻き上げられる髪を押さえつけた。
その様子を、いつになく真剣に刹那が見ていた。
「……」
「何を見ている?」
「ティエリア。あんたの髪はきれいだと思った」
「……」
「……」
「……そうか」
「ああ」
ただ、それだけ。
刹那は、今度こそ踵を返した。
ティエリアは再び吹き出した風に舌打ちし、早く宇宙へ戻りたいと思った。
(私の中の彼らではどうにもロマンスにつながりはしない)
(どっちも受けだから!←そういう問題か?)
(でも二人の掛け合いは実は楽しかったりはします)
(でも口調がつかめていないのが悔しい……)