だらだら日記
基本的に結構カオスなつれづれ日記。同人耐性のない方はご遠慮ください。
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笑い笑え(00)
二期17~18話の間の空白の四ヶ月間辺りの話。
一応アレティエ前提。マリー関連でうじうじするアレルヤと、その話を聞くティエリアの話。
ドラマCD第四弾の余波です。あの辺りの話を突発的に書いてみたくなったので。
アレティエで夢見たっていいじゃない! ティエリアさんいい子に育っちゃって可愛い!
そんな話ですが、アレルヤの扱いは……あの時期のアレルヤはうちではこんな子ですという感じでごめんなさい。
悩まないアレルヤなんてアレルヤじゃない。
一応アレティエ前提。マリー関連でうじうじするアレルヤと、その話を聞くティエリアの話。
ドラマCD第四弾の余波です。あの辺りの話を突発的に書いてみたくなったので。
アレティエで夢見たっていいじゃない! ティエリアさんいい子に育っちゃって可愛い!
そんな話ですが、アレルヤの扱いは……あの時期のアレルヤはうちではこんな子ですという感じでごめんなさい。
悩まないアレルヤなんてアレルヤじゃない。
笑い笑え
「どうした、アレルヤ?」
「ティエリア……」
プトレマイオス食堂内。食事を前にして暗い顔をしたアレルヤ・ハプティズムにティエリアは心配の色をにじませた声をかけた。
近付き、隣に立つと、その動きを目で追ったアレルヤは不思議そうな顔をする。
続いて、申し訳なさそうな顔になる。
そういえば最近はマリーのことばかり考えて、ティエリアのことを蔑ろにしていたかもしれない。彼だって忙しい身だし、アレルヤとマリーの関係は分かっているから今まで余計な口出しをしてこなかったのだけれど。
そう思うと後ろめたい気持ちになって、アレルヤは余計どんより暗い顔になった。
そんなアレルヤに溜息吐きながら、ティエリアは眉根を下げた。
この男は、放っておくとすぐこれだ。少し前までマリーマリー頭に花を咲かせていたかと思えば、今ではじめじめきのこでも生えそうな様子である。それだけアレルヤへの影響が大きい彼女という存在に、嫉妬するような時期はとうに過ぎたけれど。今でも大分複雑な心持ではある。
「こんな所であからさまに落ち込んでいるんじゃない。艦内の士気にかかわる」
「……そんなに、あからさま?」
「ああ。君の周りの空気が澱んでいる」
「う」
指摘されたアレルヤは情けなく肩を落とした。とは言え最初から落ちていたのだが、余計に。
全く、でかい図体で情けない。
とはいえ、それこそがアレルヤの真骨頂であった。
「――また、彼女のことか?」
「……うん」
躊躇しながら頷いたアレルヤの隣に、ティエリアは腰掛けた。そしてテーブルの上で指をとんとんと叩きながら、アレルヤの言葉を促した。
「……聞いてやる」
「え」
「聞くだけだが」
「ティエリア」
「一人で空気を澱ませている位なら、話せ」
「……ありがとう」
そしてアレルヤは口を開いた。
「ごめんね……こんなこと、聞かせてしまって」
心の内をいくらか吐き出して、少しすっきりして。けれどそれにティエリアを付き合わせたことに、アレルヤは今更ながらに後悔し始めた。
けれど何も言わないで、時折小さく頷きながら、ティエリアはアレルヤの話を聞いてくれて。
今も。諦めたようにだけれど、柔らかい表情でアレルヤを見ていた。
「いや。……君はそういう男なのだと、もう分かっている。むしろ、そうでなくては君ではない。話を聞かされるだけ、僕を信じてくれているのだろう」
「ティエリア……」
「無駄なほどに考えないアレルヤなど、アレルヤではない。それに、そうした君の感性は大切なものだ。僕も、人の心の機微について学ばせてもらっている」
その寛容な言葉に、アレルヤは嬉しくなった。沈んだ気持ちが少しだけ、浮き上がったように感じる。
だから、心の底から礼の言葉を口にしようとして。
「あ、ありが」
「――と、思わなくてはやっていけないからな」
「ティエリアぁ……」
情けない声でその名を呼ぶことになった。
そんなアレルヤに、ティエリアは悪戯な笑みを浮かべた。
「冗談、だ」
冗談、再会してからのティエリアの得意技。
それを見てアレルヤは小さく溜息を吐いた。
「……本当に、変わったよね。ティエリアは」
「そうか」
「うん。昔だったら冗談なんて言わなかったし、こんな話に付き合ってくれなかった」
「今とて、付き合いたくて付き合っているわけではないぞ」
とは言え、これが五年前ならば、話を聞く以前にばっさり切り捨ててしまっていたところだ。
が、五年前ならばアレルヤも端からティエリアにこんな話をしようなんて思わなかったところだけれど。
そんな、双方の心根は多分変わらない。
けれど、それでも。変わったものが、ある。
「うん、ごめんね……」
「……」
ぽかっ。
「あいたっ」
頭に軽く響いた痛みに、アレルヤはそこを押さえながら顔を上げた。
そこにはアレルヤを殴りつけておきながらも困ったようなティエリアの顔があった。
「僕だって。君が鬱々しているよりは……笑っている方が、その……好み、だ」
「…………」
「だから、笑え、と。強制するのは無理だろうから。だから、話だけは聞いてやる」
照れたように口を尖らせて言うティエリア。その姿に、アレルヤは思わず。
噴き出した。
「……ぷっ」
「笑ったな!?」
噴き出したアレルヤに、ティエリアはむむっと憤りを見せ、けれどそんな彼にアレルヤは笑いを重ねた。
こうして自分を気にかけてくれる大切な存在に気付いて。
その小さな幸運に、気付いて。
「君が笑えって言ったんじゃないの」
「そ、そうだが、しかし」
そういう笑いじゃない!と反論すべきか、しかしどんな笑いか種類を限定しなかった己がいけないのか。一瞬だが悩んだティエリアにアレルヤは、更に笑った。
「ああ、もう本当に君は素敵な人だね」
「そ、そうなのか??」
「うん。大好き」
「馬鹿者」
「うん。ありがとう」
(……まとまりなくなった気がします。あとで見直そう)
「どうした、アレルヤ?」
「ティエリア……」
プトレマイオス食堂内。食事を前にして暗い顔をしたアレルヤ・ハプティズムにティエリアは心配の色をにじませた声をかけた。
近付き、隣に立つと、その動きを目で追ったアレルヤは不思議そうな顔をする。
続いて、申し訳なさそうな顔になる。
そういえば最近はマリーのことばかり考えて、ティエリアのことを蔑ろにしていたかもしれない。彼だって忙しい身だし、アレルヤとマリーの関係は分かっているから今まで余計な口出しをしてこなかったのだけれど。
そう思うと後ろめたい気持ちになって、アレルヤは余計どんより暗い顔になった。
そんなアレルヤに溜息吐きながら、ティエリアは眉根を下げた。
この男は、放っておくとすぐこれだ。少し前までマリーマリー頭に花を咲かせていたかと思えば、今ではじめじめきのこでも生えそうな様子である。それだけアレルヤへの影響が大きい彼女という存在に、嫉妬するような時期はとうに過ぎたけれど。今でも大分複雑な心持ではある。
「こんな所であからさまに落ち込んでいるんじゃない。艦内の士気にかかわる」
「……そんなに、あからさま?」
「ああ。君の周りの空気が澱んでいる」
「う」
指摘されたアレルヤは情けなく肩を落とした。とは言え最初から落ちていたのだが、余計に。
全く、でかい図体で情けない。
とはいえ、それこそがアレルヤの真骨頂であった。
「――また、彼女のことか?」
「……うん」
躊躇しながら頷いたアレルヤの隣に、ティエリアは腰掛けた。そしてテーブルの上で指をとんとんと叩きながら、アレルヤの言葉を促した。
「……聞いてやる」
「え」
「聞くだけだが」
「ティエリア」
「一人で空気を澱ませている位なら、話せ」
「……ありがとう」
そしてアレルヤは口を開いた。
「ごめんね……こんなこと、聞かせてしまって」
心の内をいくらか吐き出して、少しすっきりして。けれどそれにティエリアを付き合わせたことに、アレルヤは今更ながらに後悔し始めた。
けれど何も言わないで、時折小さく頷きながら、ティエリアはアレルヤの話を聞いてくれて。
今も。諦めたようにだけれど、柔らかい表情でアレルヤを見ていた。
「いや。……君はそういう男なのだと、もう分かっている。むしろ、そうでなくては君ではない。話を聞かされるだけ、僕を信じてくれているのだろう」
「ティエリア……」
「無駄なほどに考えないアレルヤなど、アレルヤではない。それに、そうした君の感性は大切なものだ。僕も、人の心の機微について学ばせてもらっている」
その寛容な言葉に、アレルヤは嬉しくなった。沈んだ気持ちが少しだけ、浮き上がったように感じる。
だから、心の底から礼の言葉を口にしようとして。
「あ、ありが」
「――と、思わなくてはやっていけないからな」
「ティエリアぁ……」
情けない声でその名を呼ぶことになった。
そんなアレルヤに、ティエリアは悪戯な笑みを浮かべた。
「冗談、だ」
冗談、再会してからのティエリアの得意技。
それを見てアレルヤは小さく溜息を吐いた。
「……本当に、変わったよね。ティエリアは」
「そうか」
「うん。昔だったら冗談なんて言わなかったし、こんな話に付き合ってくれなかった」
「今とて、付き合いたくて付き合っているわけではないぞ」
とは言え、これが五年前ならば、話を聞く以前にばっさり切り捨ててしまっていたところだ。
が、五年前ならばアレルヤも端からティエリアにこんな話をしようなんて思わなかったところだけれど。
そんな、双方の心根は多分変わらない。
けれど、それでも。変わったものが、ある。
「うん、ごめんね……」
「……」
ぽかっ。
「あいたっ」
頭に軽く響いた痛みに、アレルヤはそこを押さえながら顔を上げた。
そこにはアレルヤを殴りつけておきながらも困ったようなティエリアの顔があった。
「僕だって。君が鬱々しているよりは……笑っている方が、その……好み、だ」
「…………」
「だから、笑え、と。強制するのは無理だろうから。だから、話だけは聞いてやる」
照れたように口を尖らせて言うティエリア。その姿に、アレルヤは思わず。
噴き出した。
「……ぷっ」
「笑ったな!?」
噴き出したアレルヤに、ティエリアはむむっと憤りを見せ、けれどそんな彼にアレルヤは笑いを重ねた。
こうして自分を気にかけてくれる大切な存在に気付いて。
その小さな幸運に、気付いて。
「君が笑えって言ったんじゃないの」
「そ、そうだが、しかし」
そういう笑いじゃない!と反論すべきか、しかしどんな笑いか種類を限定しなかった己がいけないのか。一瞬だが悩んだティエリアにアレルヤは、更に笑った。
「ああ、もう本当に君は素敵な人だね」
「そ、そうなのか??」
「うん。大好き」
「馬鹿者」
「うん。ありがとう」
(……まとまりなくなった気がします。あとで見直そう)
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