だらだら日記
基本的に結構カオスなつれづれ日記。同人耐性のない方はご遠慮ください。
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コーヒー(00)
アレティエSS。
一期~二期間。
密かにもうアレティエで本編沿いSSとか書けないんじゃないかと思っていたのですが、ふとした瞬間に思いついて書いている辺り、まだまだ書けるんじゃないかと思います。
だからアレティエさんが増えてくれると私嬉しいです(え)
一期~二期間。
密かにもうアレティエで本編沿いSSとか書けないんじゃないかと思っていたのですが、ふとした瞬間に思いついて書いている辺り、まだまだ書けるんじゃないかと思います。
だからアレティエさんが増えてくれると私嬉しいです(え)
アレルヤは、コーヒーを飲んでいた。
味にこだわりはない、というか自分が口にするものについては全くもって味に頓着しないアレルヤは、それこそ手早く飲めるインスタントコーヒーを愛飲していた。
けれど他人に振る舞うものについては細心の注意を払って最上のものを出してくるのだから、味覚音痴というわけでもないのだろう。
ただ自分のことだけ頓着しない。
そう思うと、いつも胸がむかむかしてきた。たかがコーヒー、されどコーヒー、だ。
ティエリア自身はコーヒーよりも紅茶を好んで飲む。しかし自分で淹れることは少ない。自分では、自分が好ましいと思う味に淹れることができないジレンマが発生するからだ。アレルヤの紅茶を知ってからは特に。
ティエリアが飲む紅茶を淹れるのは、多くの場合はアレルヤの役目だった。
それは恋人になる前、ソレスタルビーイングのガンダムマイスターとして二人が相部屋になったばかりの頃から続いている習慣だった。
初めて顔を合わせた時から何だかおどおどしていたアレルヤだったが、偶然にも自分が淹れた紅茶をティエリアが気に入ってくれたと知ってからは、自分から進んで紅茶淹れ係を引き受けていた。
思えば卑屈な所がある彼だったから、自分でも役に立てることがあると嬉しかったのだろう。その頃の彼はシミュレーションでは失態を犯すことが多かったからこそ、ティエリアに厭われまいとしていたのだ。
そしてそれはティエリアを喜ばせたいという思いへと変わっていき、その頃には二人は恋人関係になっていたのであった。
けれど今は、アレルヤはいない。
国連軍との戦いの最中、彼は太陽炉一つ残して行方知らずになっていた。
生きているかすら、分からない。
それでもティエリアは信じていた。信じるしかなかった。それ以外を選びようがなかった。
アレルヤは、生きている。
だから、この手に取り戻す。
いなくなって気付いたその存在の大きさ。喪失の痛み。
それでも。希望があるからこそ。
前へと進むことが出来た。
だから、ティエリアは今は紅茶は飲まない。
その代わりに、コーヒーを。
たゆたう香り、酸味がかった苦味。
それらに彼を思う。
インスタントの安っぽい味でも、マシに感じられる淹れ方も分かってきた。
だから、彼が戻ったら。
一杯のコーヒーを淹れてやろう。
きっと目を丸くして、そして微笑うに違いない。
そしてその後には。
苦味混じった甘いキスを。
味にこだわりはない、というか自分が口にするものについては全くもって味に頓着しないアレルヤは、それこそ手早く飲めるインスタントコーヒーを愛飲していた。
けれど他人に振る舞うものについては細心の注意を払って最上のものを出してくるのだから、味覚音痴というわけでもないのだろう。
ただ自分のことだけ頓着しない。
そう思うと、いつも胸がむかむかしてきた。たかがコーヒー、されどコーヒー、だ。
ティエリア自身はコーヒーよりも紅茶を好んで飲む。しかし自分で淹れることは少ない。自分では、自分が好ましいと思う味に淹れることができないジレンマが発生するからだ。アレルヤの紅茶を知ってからは特に。
ティエリアが飲む紅茶を淹れるのは、多くの場合はアレルヤの役目だった。
それは恋人になる前、ソレスタルビーイングのガンダムマイスターとして二人が相部屋になったばかりの頃から続いている習慣だった。
初めて顔を合わせた時から何だかおどおどしていたアレルヤだったが、偶然にも自分が淹れた紅茶をティエリアが気に入ってくれたと知ってからは、自分から進んで紅茶淹れ係を引き受けていた。
思えば卑屈な所がある彼だったから、自分でも役に立てることがあると嬉しかったのだろう。その頃の彼はシミュレーションでは失態を犯すことが多かったからこそ、ティエリアに厭われまいとしていたのだ。
そしてそれはティエリアを喜ばせたいという思いへと変わっていき、その頃には二人は恋人関係になっていたのであった。
けれど今は、アレルヤはいない。
国連軍との戦いの最中、彼は太陽炉一つ残して行方知らずになっていた。
生きているかすら、分からない。
それでもティエリアは信じていた。信じるしかなかった。それ以外を選びようがなかった。
アレルヤは、生きている。
だから、この手に取り戻す。
いなくなって気付いたその存在の大きさ。喪失の痛み。
それでも。希望があるからこそ。
前へと進むことが出来た。
だから、ティエリアは今は紅茶は飲まない。
その代わりに、コーヒーを。
たゆたう香り、酸味がかった苦味。
それらに彼を思う。
インスタントの安っぽい味でも、マシに感じられる淹れ方も分かってきた。
だから、彼が戻ったら。
一杯のコーヒーを淹れてやろう。
きっと目を丸くして、そして微笑うに違いない。
そしてその後には。
苦味混じった甘いキスを。
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