だらだら日記
基本的に結構カオスなつれづれ日記。同人耐性のない方はご遠慮ください。
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キスの種類 4
改めて7話後小話第四話にして最終話。
……一旦書いた話が、ブログの操作ミスでぶっとびました。
ので、書き直しています……。
夜中で時間ないので、ちょっと流れが唐突かもですが、あとで余裕あったら手を加えたいです……。
アレティエ+マリー、な話。
ようやくタイトルに至りました。
コメディチックな感じになります。
アレティエは勿論ですが、ティエマリもキスしますのでご注意です。
それでは、心の広い方は、続きへどうぞ。
……一旦書いた話が、ブログの操作ミスでぶっとびました。
ので、書き直しています……。
夜中で時間ないので、ちょっと流れが唐突かもですが、あとで余裕あったら手を加えたいです……。
アレティエ+マリー、な話。
ようやくタイトルに至りました。
コメディチックな感じになります。
アレティエは勿論ですが、ティエマリもキスしますのでご注意です。
それでは、心の広い方は、続きへどうぞ。
キスの種類 4
アレルヤの予想通りティエリアは展望室にいた。
窓の外に移るのは今は海の中の景色。けれどそんなものティエリアの目には入っていなかった。
あの時。イノベイター――ティエリアと同じ容姿のリジェネ・レジェッタが告げてきた言葉。一言一句逃さず覚えている。
今のティエリアは、ソレスタルビーイングは、イオリア・シュヘンベルグの計画に背くものであるという事実。
その言葉がどれ程信じられるものかは分からない、けれど全くの嘘ではないことは分かった――脳量子波、その影響で。
きつく、奥歯を噛み締める。
イオリアの計画のために存在するティエリア・アーデ。今のティエリアの行いが、正しいと信じている道が、彼の計画から外れている、そんなこと。
それが本当ならば、自分はどうすればいいのだろう――。
苦悩する、それは迷うということ。
けれど答えの出ないそれにぎゅっと目を瞑った、その時。
――なーに悩んでんだよ?
脳裏に、懐かしい声が響いた。
え、と顔を上げる。そこにはガラス窓、その向こうに海中の景色。
けれど鏡のようになったそこに、彼の姿が見えるような気がした。
そして、かつて、同じ様に悩んでいたティエリアに、彼がかけてきた言葉を、思い返し、噛み締めた。
そう、あの時も、艦の展望室だった、と、切なくも懐かしく思って。
――そうだ、僕は、がむしゃらに……。
彼に教えられ、勇気付けられた言葉。
それに、深く寄せられていた眉間の皺が、すっと取れて。
けれどその時。
「ティエリア! やっぱりここにいた!」
「……アレルヤ」
勢い込んで飛び込んできたアレルヤの姿、そしてそれに続くように入ってきたマリー・パーファシーの姿を見て、ティエリアの眉間の皺がより深く寄せられた。
「一体、何の、用だ」
「え、と、ティエリア、誤解しているんじゃないかと思って」
「…………誤解」
「して、ないなら、いいんだけど……」
アレルヤは無事だった。折角再会できた『大切な相手』と今頃はいちゃいちゃよろしくやっていることだろうから放っておいていい。そんなことを(焼きもち交じりに)思って、あえて思考の外に出していたのに。
ティエリアの、威圧感の漂う声に弱気になったアレルヤの背中を、頑張って、と勇気付けるように『親しげに』マリーが叩いたのが見えたティエリアの目が、すう、と細められた。
それには気付かぬままアレルヤが意を決して男らしく口を開いた。
「あの、僕とマリーは、恋人じゃ、ないからね」
「…………ほう?」
「えっと、誤解していなければ、本当にいいんだけど……」
そう言いながらまた弱腰になりかけるアレルヤの手を、マリーがさりげなく握っているのが見えて。
さっきまで、親愛のキスが何たらと考えていたのが、どこかに消え飛んだ。
ティエリアが悩んでいた間に、二人で楽しそうにしていたかと思うと、身勝手な怒りがふつふつと湧き上がってきて。
ティエリアは、顔を上げると――絶世の、最凶の、笑みを、浮かべた。
そして、一瞬で、感情を爆発させた。
「キスまでしておいて、何を言う!」
「え、き、キス!?」
「これが証拠だ!」
「ええっ!?」
証拠写真を示されて、超兵二人は揃って記憶を高速で巻き戻した。
目の前にフォトまであるが、はっきり言って、『キスをした』覚えが、ない。
けれどその中でもひっかかったことがあった。
あの時。再会して、共に行くことに決めて、感極まったあまり、互いの存在を確かめるように触れ合っていたとき。
確かに、唇も、触れ合わせたかもしれない。
けれど。それでも。
「違うよティエリア! あのキスはそういう意味じゃなくて!」
「どういう意味だというんだ!」
「えっと、確かにキスしたかもしれないけれど、キスって思っていなくて」
「キスキスうるさい!」
「そんなあっ」
困ったようにアレルヤが情けない声を上げた。
けれどその代わりのように、その場で唯一落ち着いていた女性が、
「ティエリアさん」
と呼びかけた。
それと同時にティエリアに近付いた彼女は、大人しく見えようとそこは超兵。
隙をつかれたティエリアに、マリーはさりげなく顔を寄せて。
ふ、と感じた柔らかい熱。
ティエリアは、硬直した。
「マリー!?」
その光景にアレルヤがまたしても情けない声で叫んだ。
だって、だってマリーが、ティエリアに、キスしたんだから!
軽く触れるだけのキス、すぐにティエリアから身を離したマリーの両肩を掴んで、アレルヤは問い詰めた。
「マリー、何してるの!?」
「だって、ティエリアさんは私がアレルヤとキスをしたから怒っているんでしょう? だからそれをお返ししたの」
「マリー、キスってそういうものじゃないよ……」
「そうなの?」
「キスは、特別な人としかしないものだよ」
「あら。でも私達もしてしまったんでしょう」
「それは、僕にとってマリーは特別だし」
「私にとってもアレルヤは特別。だからアレルヤにとって特別な人ならば、私にとっても特別に、大切な人だわ」
ね、と邪気のない笑みで言われては、それ以上アレルヤには何も言うことが出来ず。
その肩を、茶色の手袋に包まれた手に引き寄せられて、振り向いた先で。
「ティエリ……っ」
引き寄せられて、ティエリアの顔のアップが迫る。
自然と、慣れたように重ねられた唇。キス。不思議と久しぶりのように思えた。
柔らかい感触を食むようにして、薄く開いた唇に舌が差し込まれ、当然のようにそれに応えながら、ティエリアの様子を確かめようと目を開くと――頬を赤らめて目をキラキラ輝かせたマリーの存在に、気付いた。
――わわわっ……
慌ててティエリアの身体を引き離そうとするも、でもそれって勿体無いしでも恥ずかしいしああでもどうしたらいいんだろうとおろおろしていると、ティエリアの方からす、っと唇は離された。
けれど顔は近いまま、ティエリアはぽつり、と呟いた。
「成る程、な」
「え、何が」
クエスチョンマークを浮かべたアレルヤは問いかけた。
それに答えるともなしにティエリアは、あくまで自分の気持ちに整理をつけるように、無感情に、口を開いた。
「彼女のキスも、不快ではなかった。けれど、不快でない、それ以上のものではない。そういうことだな?」
「え」
「彼女とは、触れるだけだったのか?」
「勿論だよ!! 僕が恋人のキスをするのはティエリアだけだ!」
「ならば、いい」
アレルヤが必死に主張すると、ようやくティエリアは本当の笑顔を浮かべて身を離して。
けれど、不意打ちのように再びキスを仕掛けてきた。
仲直りのキスとして、それをほっと受け入れながら、けれど、慣れたキスに必要以上に赤面してしまったのは。
「よかったわね、アレルヤ」
少し気を利かせて目をそらすとかして欲しいんだけど、マリー!
(何だかコメディチックに終わりました)
(先週のとは対極を目指しましたー)
アレルヤの予想通りティエリアは展望室にいた。
窓の外に移るのは今は海の中の景色。けれどそんなものティエリアの目には入っていなかった。
あの時。イノベイター――ティエリアと同じ容姿のリジェネ・レジェッタが告げてきた言葉。一言一句逃さず覚えている。
今のティエリアは、ソレスタルビーイングは、イオリア・シュヘンベルグの計画に背くものであるという事実。
その言葉がどれ程信じられるものかは分からない、けれど全くの嘘ではないことは分かった――脳量子波、その影響で。
きつく、奥歯を噛み締める。
イオリアの計画のために存在するティエリア・アーデ。今のティエリアの行いが、正しいと信じている道が、彼の計画から外れている、そんなこと。
それが本当ならば、自分はどうすればいいのだろう――。
苦悩する、それは迷うということ。
けれど答えの出ないそれにぎゅっと目を瞑った、その時。
――なーに悩んでんだよ?
脳裏に、懐かしい声が響いた。
え、と顔を上げる。そこにはガラス窓、その向こうに海中の景色。
けれど鏡のようになったそこに、彼の姿が見えるような気がした。
そして、かつて、同じ様に悩んでいたティエリアに、彼がかけてきた言葉を、思い返し、噛み締めた。
そう、あの時も、艦の展望室だった、と、切なくも懐かしく思って。
――そうだ、僕は、がむしゃらに……。
彼に教えられ、勇気付けられた言葉。
それに、深く寄せられていた眉間の皺が、すっと取れて。
けれどその時。
「ティエリア! やっぱりここにいた!」
「……アレルヤ」
勢い込んで飛び込んできたアレルヤの姿、そしてそれに続くように入ってきたマリー・パーファシーの姿を見て、ティエリアの眉間の皺がより深く寄せられた。
「一体、何の、用だ」
「え、と、ティエリア、誤解しているんじゃないかと思って」
「…………誤解」
「して、ないなら、いいんだけど……」
アレルヤは無事だった。折角再会できた『大切な相手』と今頃はいちゃいちゃよろしくやっていることだろうから放っておいていい。そんなことを(焼きもち交じりに)思って、あえて思考の外に出していたのに。
ティエリアの、威圧感の漂う声に弱気になったアレルヤの背中を、頑張って、と勇気付けるように『親しげに』マリーが叩いたのが見えたティエリアの目が、すう、と細められた。
それには気付かぬままアレルヤが意を決して男らしく口を開いた。
「あの、僕とマリーは、恋人じゃ、ないからね」
「…………ほう?」
「えっと、誤解していなければ、本当にいいんだけど……」
そう言いながらまた弱腰になりかけるアレルヤの手を、マリーがさりげなく握っているのが見えて。
さっきまで、親愛のキスが何たらと考えていたのが、どこかに消え飛んだ。
ティエリアが悩んでいた間に、二人で楽しそうにしていたかと思うと、身勝手な怒りがふつふつと湧き上がってきて。
ティエリアは、顔を上げると――絶世の、最凶の、笑みを、浮かべた。
そして、一瞬で、感情を爆発させた。
「キスまでしておいて、何を言う!」
「え、き、キス!?」
「これが証拠だ!」
「ええっ!?」
証拠写真を示されて、超兵二人は揃って記憶を高速で巻き戻した。
目の前にフォトまであるが、はっきり言って、『キスをした』覚えが、ない。
けれどその中でもひっかかったことがあった。
あの時。再会して、共に行くことに決めて、感極まったあまり、互いの存在を確かめるように触れ合っていたとき。
確かに、唇も、触れ合わせたかもしれない。
けれど。それでも。
「違うよティエリア! あのキスはそういう意味じゃなくて!」
「どういう意味だというんだ!」
「えっと、確かにキスしたかもしれないけれど、キスって思っていなくて」
「キスキスうるさい!」
「そんなあっ」
困ったようにアレルヤが情けない声を上げた。
けれどその代わりのように、その場で唯一落ち着いていた女性が、
「ティエリアさん」
と呼びかけた。
それと同時にティエリアに近付いた彼女は、大人しく見えようとそこは超兵。
隙をつかれたティエリアに、マリーはさりげなく顔を寄せて。
ふ、と感じた柔らかい熱。
ティエリアは、硬直した。
「マリー!?」
その光景にアレルヤがまたしても情けない声で叫んだ。
だって、だってマリーが、ティエリアに、キスしたんだから!
軽く触れるだけのキス、すぐにティエリアから身を離したマリーの両肩を掴んで、アレルヤは問い詰めた。
「マリー、何してるの!?」
「だって、ティエリアさんは私がアレルヤとキスをしたから怒っているんでしょう? だからそれをお返ししたの」
「マリー、キスってそういうものじゃないよ……」
「そうなの?」
「キスは、特別な人としかしないものだよ」
「あら。でも私達もしてしまったんでしょう」
「それは、僕にとってマリーは特別だし」
「私にとってもアレルヤは特別。だからアレルヤにとって特別な人ならば、私にとっても特別に、大切な人だわ」
ね、と邪気のない笑みで言われては、それ以上アレルヤには何も言うことが出来ず。
その肩を、茶色の手袋に包まれた手に引き寄せられて、振り向いた先で。
「ティエリ……っ」
引き寄せられて、ティエリアの顔のアップが迫る。
自然と、慣れたように重ねられた唇。キス。不思議と久しぶりのように思えた。
柔らかい感触を食むようにして、薄く開いた唇に舌が差し込まれ、当然のようにそれに応えながら、ティエリアの様子を確かめようと目を開くと――頬を赤らめて目をキラキラ輝かせたマリーの存在に、気付いた。
――わわわっ……
慌ててティエリアの身体を引き離そうとするも、でもそれって勿体無いしでも恥ずかしいしああでもどうしたらいいんだろうとおろおろしていると、ティエリアの方からす、っと唇は離された。
けれど顔は近いまま、ティエリアはぽつり、と呟いた。
「成る程、な」
「え、何が」
クエスチョンマークを浮かべたアレルヤは問いかけた。
それに答えるともなしにティエリアは、あくまで自分の気持ちに整理をつけるように、無感情に、口を開いた。
「彼女のキスも、不快ではなかった。けれど、不快でない、それ以上のものではない。そういうことだな?」
「え」
「彼女とは、触れるだけだったのか?」
「勿論だよ!! 僕が恋人のキスをするのはティエリアだけだ!」
「ならば、いい」
アレルヤが必死に主張すると、ようやくティエリアは本当の笑顔を浮かべて身を離して。
けれど、不意打ちのように再びキスを仕掛けてきた。
仲直りのキスとして、それをほっと受け入れながら、けれど、慣れたキスに必要以上に赤面してしまったのは。
「よかったわね、アレルヤ」
少し気を利かせて目をそらすとかして欲しいんだけど、マリー!
(何だかコメディチックに終わりました)
(先週のとは対極を目指しましたー)
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