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だらだら日記

基本的に結構カオスなつれづれ日記。同人耐性のない方はご遠慮ください。

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日常より(00)

アレティエ。とりあえず普通にアレティエな小話ー。

いやあ先週日記で呟いていたベーグル、結局買っちゃったんですよーって話。
(追記)時間関係で勘違いがあったんで修正入れました……っ。

「? ティエリア、何をそんなに買い込んだの?」
「“べーぐる”だそうだ」
「……だそうだって、君……。それにしても、ティエリアがわざわざ食べ物買うなんて珍しいね? 携帯食料とかじゃないし……」
「美味いのだと聞いた」
「誰に」
「……誰でもいいだろう! アレルヤ!」
「うん?」
「食うぞ」
「……いいけど? って、ティエリア?? どうしたの、キッチンに向かって……」
「まずは、表面を湿らせる、か……アレルヤ、“霧吹き”はどこだ!」
「え、ここにはないよ?」
「……役に立たん。……ええい、要は湿らせればいいんだろう!」

じゃばっ。

「……ティエリアさん?」
「次は……電子レンジか。アレルヤ」
「え、はいはい、ドアを開けて、お皿入れて、うん、これで使えるから。何分?」
「二十、から四十秒……ええいはっきりしないな!」
「それじゃ間を取って三十秒で(ぽちっ)」

ぶーん……。

「それにしても、どうしてベーグルなんて、いきなり。君、そんなに好きだっけ? パンの類はもさもさして好かないとか言ってるのに」
「まわりが“かりかり”で中が“もちもち”らしい」
「そういう問題なの?」
「……何でもいいだろう。いちいちうるさい」
「もう」

ちんっ。

「あ、三十秒過ぎたね」
「次は……トースターか…………」
「どうしたのティエリア?」
「……まわりがかりっとするまで? 何分だかはっきりしろ!!」
「わあっティエリア落ち着いて! そこのトースター、ちゃんと目安の時間が書いてあるから!」
「……三、から六分…………」
「五分、でいいんじゃない、かな?」
「……四分三十秒だ!(じりりっ)」

じー……っ。

「……えっと。それじゃ僕はこの間にお茶を入れてるね」
「ああ」
「……じっと見てても、早く終わるわけじゃないよ?」
「人を馬鹿にしたことを言うな!」
「はいはい。あ、お皿、熱くなってると思うから気をつけてねー」

ちんっ!

「あ、出来たー?」
「……アレルヤ。これは“かりかり”なのか……?」
「うーん、どっちかっていうと、まだ、まわりも“もちもち”かな?」
「それに、熱くない」
「……あ。……ええと。これ、言うのは何なんだけど」
「何だ」
「……電源、抜けてるよ?」
「――電源が抜けているくせに偉そうな音を立ててからに!!」
「タイマーはね、動くんだ……。はい、電源入れたから今度こそ、ね?」
「……ふん。茶が冷める。ワット数を増やして一気に温める!(じりりりっ)」
「ええーっそんな無茶な!? ……あれ、でもいいのかな、トーストだとそっちだし……そうするとこれだと時間が長めになるけど……」

じー。
じーじー。
じーじーじーちんっ!

「……どうだ?」
「わわ、ティエリア、お皿取るならちゃんと手、ミトン着けてっ」
「……これは」
「あ。……焦げちゃった、ね……」
「こがし、た…………」
「うん。……あ、で、でも、大丈夫だよ! 焦げてるのは表面だけだし、表面を除けば食べられるし! 落ち込まないで、ね!」
「……しかし、僕は……」
「それに、まだいっぱいあるよね? 今回の失敗を教訓に、次成功すればいいんだから。ね、次はもう大丈夫だよね、ティエリア」
「……分かった」
「それじゃ、トースターからお皿、取るね。……あ、やっぱり熱いから、冷たいお皿に移そう。ティエリア、お皿一枚取って?」
「分かった」
「ありがとう。それじゃ、えいっ。……あ、失敗」
「皿の上に皿を載せてどうする! 貸せ!」
「ごめん、って、触っちゃ駄目、ティエリアっ!!」
「……つっ」
「だから、素手で触っちゃ駄目だってっ!! 早く冷やして、水道から水出して、しばらく指、水に晒しといて!」
「う」
「どうしよう、作り置きの氷、ないから……ああもう、君って本当に時々間が抜けてるよね……」
「君に言われたくない」
「そうだね、ごめんね(ちゅっ)」
「……今の行為の意味が分からない」
「ん、だってずっと手を冷やしてるだけってつまらないじゃない」
「そういう問題か? それよりも、アレルヤ。あれを半分に切れ」
「え?」
「早く食べないと、温めた意味がなくなるだろうが」
「あ、う……ん。分かった。包丁取り出すからちょっとどいてて?」

かたん。

「えっと、はい、切れたよ」
「食え」
「僕だけ先に?」
「僕はまだ手を冷やしている」
「うん……それじゃ、僕が食べさせてあげるから一緒に食べよ?」
「……異議はない」

ぱくん。

「……わあ、本当に美味しいね。本当にかりかりで、もちもちだ!」
「ああ、美味い。……彼女の情報は間違いなかったということか」
「かのじょ?」
「いや、何でもない」
「ティエリア? そうやって隠すと、余計疑わしくなるんだけど?」
「……」
「ティエリア?」

ぱくんっ。

「わああ、それ、僕のっ」
「ふん」
「僕の方はまだ焦げた部分除いてないんだからっうっかり食べちゃったらどうするのっ!?」
「……そこなのか?」
「お返し。ティエリアの分からちょっと、もらうよ?」
「ふん。好きにしろ」

ぱく、。
ぱく、ぱく。
ぱくぱくぱく。

「うーん、美味しかったねー。幸せー!」
「本当に、美味かった、か?」
「うん。ティエリアは美味しくなかったの?」
「……違う」
「ん?」
「……いつも君に美味い物を食わせてもらっているから。たまには食わせてやりたかったんだ」
「え」
「僕には、君の作る物の方が、好ましいけれど」
「……ティエリア……(じーん)」
「……アレルヤ。茶を入れろ。さっきのはもう冷めて、まずい」
「……え」
「早くしろ。君のお茶が飲みたいんだ」
「……はーい」


(長くなった!)
(恐ろしいことに、限りなく実話に近い話でした)
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