だらだら日記
基本的に結構カオスなつれづれ日記。同人耐性のない方はご遠慮ください。
[1424] [1423] [1422] [1421] [1420] [1419] [1418] [1417] [1416] [1415] [1414]
[PR]
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
豪鬼の日ですって
今日は10/14で豪鬼の日、らしいですねー。
ということを昨夜の夜中に知って、いやいや原稿中だし、とも思ったのですが、今日この日は年一回しかない!ということで強行突破、話を書くぞと決意したのが午後11時。
何とか今日中にアップできました。
そんな感じで勢いで書いた豪鬼です!
うちで初めての豪鬼話になります。初めては難しいです。
とにかく手探りに書いていますが、雰囲気伝われば幸いです。
多分、一期で鬼道さんが雷門に来てから~二期辺りの話です。そこら辺は色々適当です。
それは、唐突な問いかけ。
「それ、邪魔じゃないのか?」
「?」
「それ、だ」
そう言って、真正面から豪炎寺に指差されて、鬼道は、ああ、と得心がいった。けれど改めてそれを指摘されては少し落ち着かなく感じて、着けたゴーグルの位置を少し直すように手をかける。色のついたレンズ越しにも、豪炎寺の曇りない目が彼の疑問を伝えてきていた。
鬼道は常にゴーグルを身に着けている。それはもはや、その独特の髪型やマントと同様に彼のトレードマークの一つとなっているものだった。
それは視野を狭めてしまうだろう、ずっと着けていては重さだって感じるだろうに、と、そんな疑問を抱かれるのにはもう、慣れていた。
だから、二重の意味を込めて鬼道は答える。
「いや。もう慣れた。不自由も感じない」
「そうか」
本当のことだ。外すと逆に落ち着かないこともある、とまでは言わないが、それでも着けていて当たり前の重さになっている。着け始めた頃は色々と失敗したこともあったが、今では身体の一部のようにすら感じる。
(しかし、今更聞いてくることか?)
確かに、自分の格好を見て、大抵の人間は初め驚きを感じるものだとは知っている。奇異の目で見られるのにも慣れたし、それについてはどうとも思わない。
しかし、豪炎寺とは出会ってからそれなりの時間が過ぎているのだ。
更に、ただの友人とは言いがたい仲になってからも、それなりに。
それなのに、今更気付いたかのように訊ねてくるとは。てっきり気にしていないんだろうと思っていたのに。
改めて訊ねられるのも、気恥ずかしいものがある。
よもや、どうしてマントを着けているんだとか、そんなことまで今更聞いてきやしないだろうか、鬼道は少し身構えたが、豪炎寺はどうにもゴーグルにこだわるつもりらしく、おかげでその目線は鬼道の目を真っ直ぐに向いていた。
とはいえ、レンズに隠れた鬼道の目と目が合うことはなかなかないはずだ。それでも、鬼道が自分を見ているとの確信を持った上で、彼は疑問を重ねようとしてくる。
「でも、ずっとゴーグルを着けていると、その形に焼けないか?」
「余計な世話だ」
「そういう時、やはり邪魔じゃないのか?」
「勝手に決め付けるな」
「焼けないのか?」
「……見たことは、あるだろう」
そうだ、ある。彼の前で自ら外したこともあれば、彼の手によって外されたこともある。
それは、顔を洗うときや、風呂を使うとき、他の仲間もいるところでのこともある。
けれど、時には二人きりの場所で、まるで、何かの合図のように、密やかに。
そう、それは、二人だけの合図なのだと。
ふ、と思い出しそうになったそれを、頭を振って追い出しながら鬼道は再び豪炎寺に目を向けた。
彼はさっきから変わらずに、熱い眼差しを向けてきている。
――そういえば、今も。二人きり、だな……
改めてそれが強調されるような沈黙が降りる。何だか落ち着かない気持ちになる。
「豪炎……」
鬼道は何か言いかけて、けれどそれを途中で止めた。
不思議と吸い込まれそうな色味の彼の目に、言葉を吸い取られたようにすら感じる。
そうして見入っている間に、視野に占める彼の割合は大きくなって、レンズ越しに、やけに近付いてきたと思ったら。
「――こういう時。オレは、邪魔だと思う」
「……そんな物好きはお前だけだ」
思いついたように近寄せられて、ほんの数秒だけ、重なった唇。
不意のキス。
触れ合わせるだけのそれが、それ以上に深くなるのには邪魔なのだと、そう言ってゴーグルを外そうと手を伸ばしてくる彼に、鬼道は目を細めながら嘆息した。
「……本当に、物好きめ」
「お互いに、な」
(……この二人は、独特なテンポを持っているところが好きだったり。基本的に落ち着いて見えるから、何か年不相応の大人っぽさみたいなものがあるところも好きだったり。でもちょっと大人びさせすぎた気もしたり)
(自分でも上手く言えないんですが、豪鬼好きなんですよーということで!)
(でも初めての豪鬼は難しかったです……精進します)
PR